ジグ中ぐり盤(ジグボーラー)も精密中ぐり盤の分類の一種で、ドリルなどで開けられた下穴をさらに所定の内径(公差内)にクリ開けて仕上げます。しかし大きな違いは別格な精度にあります。加工に使用する本工作機械は、限りなく真円・直角かつフルストロークでも真直状態にて、各穴の軸間ピッチがプラスマイナス(±)3ミクロン(μ)以内の極めて高い仕上がり精度を出せるのがジグ中ぐり盤を使ったジグボーラー加工です。
ジグボーラー加工では、フライス盤やマシニングセンタで荒削りを済ませてある下穴(焼き入れされていない)を仕上げる程度の軽切削なボーリングが一般的ですが、錐もみ・リーマー通し・底面のサラエ(フェーシング)・ネジ切りなども可能です。
仕上がり精度には作業場の温度や雰囲気などの物理的要因にさえも左右されやすく、作業には熟練した職人の技術力と忍耐強い集中力が必要とされるジグボーラー加工です。やり直しのきかない単品物や修正加工、完成品の追加工にもジグボーラーが優れた威力を発揮します。
職人の技術力と機械との融合が必要となってくるジグボーラー加工において、弊社では多くのお客様からご御愛顧いただいております。
弊社では半世紀以上にわたり
ジグボーラー加工および
ジグ研削加工に
特化して営んでおります。
ジグボーラー(ジグ中ぐり)加工
ジグ研削(ジググラインダー)加工
ジグ研削(ジググラインダー)加工は、ジグボーラー加工と同じか、それ以上の極めて高いミクロン(μ)単位の寸法精度で内外直径を研磨仕上げにて得ることができます。
例えば、焼き入れ材を加工するに際し、要求精度がさほど厳しくない品物で軽度の焼き入れ材や調質材ならマシニングで加工される場合もあるかもしれません。しかし、高硬度鋼材用ツールでのハードターニング加工やマシニング加工やワイヤーカット加工では精度を満たせないものについて、大抵の場合はジグ研削盤を用いて仕上げ加工することとなります。
切削仕上げができない難削材であっても、超高精度な位置決めで、高い精度の真円度かつ倒れの無い直角度にて精密研削(研磨)加工を同時にできるのがジグ研削加工の強みと言えます。